カニバと思っていたものは通称イースターカクタスだった件
葉が丸いからカニバカニバ、って思って呼んでいたんですけど、花が咲いたらネットで調べた「カニバサボテン」のそれと全く違う…
そもそもこの時期に咲くってんでおかしいと思わないといけないんですけど、うちは室内に入れないのでハティオラが5月に咲くベランダ。ぜんっぜん気づきませんでした!
前にも学んだはずなんですが、シャコバやらなんとかカクタスやらの違いが非常にあいまいな知識のまま。ここらで再度おさらいしておこうと思います。
まず、シャコバ・カニバと通称イースターカクタスは森林性サボテン(Rhipsalideae)というくくりでは同じだけど、植物分類的には非なるものということが前提です。
シャコバ・カニバサボテン
- Schlunmbergera属
- シャコバサボテン=Schlunmbergera truncata
- カニバサボテンの親=Schlumbergera russelliana
- カニバサボテン=Schlumbergera bridgesii(上記二つの交配)。russellianaの特徴が強く出たもの
- シャコバとして出回っているものはだいたいtruncata親の交配園芸種
冬に咲く品種を「クリスマス・カクタス」、デンマークで品種改良された大輪で花付きの良い品種群を「デンマーク・カクタス」と呼ぶ
(シャコバサボテンの育て方|ヤサシイエンゲイ)- シャコバの葉はツノツノ、カニバの葉は丸い
- シャコバの花期は12月頃、カニバの花期は1月から3月。花はガッチャマン型
通称イースターカクタス
- 元Rhipsalidopsis属、現在Hatiora属
- 花期は3月から5月
- 葉はカニバサボテンに似る
- 花、性質はクジャクサボテンに似る
- 参考:カニサボテンとイースターカクタスは同じなのですか?
「イースターカクタス」についてはヤサシイエンゲイさんの解説がわかりやすいですね。以下少し長めですが引用させていただきます。
一般にイースターカクタスと呼ばれて栽培されているものは、2つの野生種(原種)とそれらを交配して作られた品種群から成り立っています。
野生種の1つめは『リプサリドプシス・ロセア』で、かすかな芳香のある赤紫色の花を咲かせます。「落下の舞」と言う和名があります。
もう一つの野生種は『リプサリドプシス・ガエルテリ』で明るい赤色の花を咲かせます。ロセアと比較すると一回り大きな花を咲かせます。和名で「ゲ氏孔雀」と呼ばれます。
この2種をかけ合わせてつくられた園芸品種は多彩でバラエティーに富んだものが多く見られます。代表的なものとしてレッドスターや星孔雀(別名:クリムソンジャイアント)などがあります。(イースターカクタスとは|ヤサシイエンゲイ)
※リプサリドプシスはハティオラに読み替えていただいて
ここまで違いを学んでくれば、例えば カニバサボテン(蟹葉サボテン)-花の名前を調べる なんかは完全にSchlunmbergeraじゃありませんありがとうございました。
まあ本当のカニバサボテンとは違う意味で、葉が蟹葉っぽいから「カニバサボテン」と称されて流通して混同されるケースもあるんじゃないですかね。だから花って分類学上、大事だね。
そもそも私のは、出自が量販店にあるような鉢植えから落ちたもの。なので、普通に流通されていて手に入る園芸種なんだろうと思います。一応花色からrosea cv.ってことにしておくか…(適当)
正体がわかったところでやっと写真です。
座学お疲れ様でした。
さて、ゆっくりゆっくり育ててきたこのカニバあらためイースターですが、ライブラリを漁ってもほとんど写真撮ってないんですねえ。最初に葉挿ししたときの写真が見つからないのも悔やまれる。
とりあえず前回記事にしたときの状態がこちら。まだ間借りしています。
そのあと葉数も増えていき、めでたく鉢上げ。
そして、一枚の葉っぱからほぼ三年が経過した春のこと。
む、これは…
お前、はははは花を咲かせてくれるのか、今年は!
その感動たるや。今までの生長の過程が走馬灯のように駆け巡り(大げさ
ついつい、いい場所に…なんて動かしてしまったら洗濯物がヒットして花をひとつ落としてしまった。ごめんよごめんよう。花がついたら動かすのはご法度だよ。
そして5日前、ついに…
雌しべが白い手袋みたいなんだよー。六本指ですね。
ハティオラの花らしく朝に開いて夜に閉じて口をパクパクと、目を楽しませてくれます。感慨深いなあ。
まだ花芽っぽいものが付いてます。節間からいくつも新芽が見えていますねー
生長が楽しみです。
※高解像度の写真はFlickrにアップしています。どうぞよしなに。
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